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外注は高い、自作は終わらない|Claude Codeにプロンプト3本を渡してローカルAIツールを構築する実演

(研究者向け)ローカルAI構築キット
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「社内用のAIツールを作ってほしい」と言われて見積もりを取ったら、要件定義から始めて数百万円。
自分で作ろうとしたら、RAGの設計で手が止まって1か月。
この記事では、ローカルAI構築キットのプロンプト3本と参照用コードをClaude Codeに渡し、アプリ構築・テスト・マニュアル生成までを進める流れを、開発時の実測時間つきで実演します。

1. 見積もりが数百万円になる理由

「ローカルで動くRAG付きのAIツールがほしい」と開発会社に相談すると、要件定義、設計、実装、テスト、マニュアル作成、保守の項目が並びます。見積もりが数百万円規模になるのは、ぼったくりではなく、仕様を決める作業と検証する作業に時間がかかるからです。コードを書く時間は、実はその一部にすぎません。

2. 自作で止まる場所は決まっている

では自分で作ろう、となったときに止まる場所も決まっています。

  • RAGのチャンクサイズとベクトルDBの設計で止まる
  • 「出典をPDFの何ページから取ったか」を正しく紐づけるところで止まる
  • 動いたように見えるが、テストがないので社内に配れない
  • マニュアルを書く時間がなく、結局自分しか使えない

コーディングエージェントに「RAGアプリを作って」と一行で頼んでも、この4つは解決しません。曖昧な指示からは曖昧なアプリしか出てこないからです。

3. キットの考え方:仕様書(プロンプト)と正解例(参照用コード)を渡す

ローカルAI構築キットは、この「仕様を決める作業」と「検証する作業」を先に済ませて渡すものです。

  • プロンプト3本: アプリ構築、E2Eテスト自動化・自動バグ修正、操作マニュアル自動生成。それぞれファイル構成、セキュリティ制約、使ってよいライセンス、出力フォルダ、レポートの見出しまで指定済み
  • 参照用コード: その3本で実際に生成されたPython 9モジュール・5,100行超。生成結果が揺れたときの「正解例」
  • 使い方ガイド: 3つの使い方パターン、カスタマイズ箇所の対応表、トラブル対処表

4. 実演:3本のプロンプトを順に実行する

使い方ガイドの「パターンB」の流れです。

  1. 空の作業フォルダ(例: research_ws)を作り、同梱の tasks フォルダと run_pipeline.py をコピーする
  2. 必要ならプロンプトを編集する。対応ファイル形式や既定モデルを変えるならプロンプト①の「主要スタック」「機能要件」、議事録の見出しを組織の書式にするなら同「タブ2」、テスト項目の増減ならプロンプト③
  3. VS Codeで作業フォルダを開き、ターミナルで claude を起動する
  4. プロンプト①を実行させる
tasks/01_アプリ構築プロンプト_研究者向けローカルAIワークステーション.md を読み、その指示どおりに作業してください。

  1. 完了したら start.bat または ./start.sh でアプリが起動することを確認する
  2. 同様にプロンプト②(マニュアル自動生成)、③(テスト自動化)を順に実行する

プロンプト③はテストで見つけたバグを修正するため、app.py などを書き換えます。実行前にフォルダごとバックアップを取ってください。

(ここに gif_02_create_project.gif と gif_08_export_buttons.gif を挿入。「できあがったもの」を見せる)

5. 開発時の実測時間

開発時のClaude Codeの実行時間は、おおよそ次のとおりでした(PCの性能、モデル、通信環境で大きく変わります)。

プロンプト実行時間の目安
① アプリ構築約20分
② 操作マニュアル自動生成約45分
③ E2Eテスト自動化・自動バグ修正約30分

人が張り付いている必要はありません。③では7シナリオ・79件の検証が走り、6件のバグが検知・修正されました。②では16枚の赤枠スクリーンショットと約5分半の操作動画、Markdownの手順書が出力されました。

6. 生成結果が参照用コードと違うときの直し方

生成AIの出力は毎回異なります。Claude Codeが作ったアプリが参照用コードと完全に一致することはありません。これは不具合ではなく前提です。違っていて困るときは、参照用コードの該当ファイルを指して依頼します。

参照用コード/app.py の実装を参考に、プロジェクト切替時にチェックボックスの状態が残る問題を修正してください。

「正解例があるので差分を埋めるだけ」になるのが、キットの一番の時短効果です。

7. 一括実行スクリプトと、その注意点

3本を順番に自動投入する run_pipeline.py も同梱しています。

python run_pipeline.py --model sonnet     # 最初から全部
python run_pipeline.py 1 --model sonnet   # 2本目から再開

ただしこのスクリプトは、Claude Codeを「すべての操作を確認なしで許可」するモードで実行します。ファイルの作成・削除やコマンド実行を人の確認なしに行うため、キット専用の空フォルダか検証用PC・仮想マシンで実行し、機密データや他の業務ファイルがあるフォルダでは絶対に実行しないでください。企業で使う場合は、社内の情報セキュリティ規程で許可されているかを事前に確認してください。不安なら、1本ずつ確認しながら実行するパターンBをおすすめします。

もう1つ。Claude Codeでプロンプトを実行すると、作業フォルダの内容がAnthropicのサービスに送信されます。 構築は空のフォルダで行い、構築後のアプリはローカルで使う、という分け方を守ってください。

8. 内製の費用感を冷静に計算する

  • キット: 49,800円(買い切り、組織内の人数無制限、商用利用可)
  • Claude Codeの利用料: 別途。有料プランまたはAPIクレジット。3本のプロンプトの実行と手直しで、数千円〜数万円規模を見込む
  • 人の時間: プロンプトの調整、生成結果の確認、環境構築で数時間〜数日

外注の見積もりと比べれば桁が違いますが、「ゼロ円」ではありません。
また、人的サポートはありません。

使い方ガイドのトラブル対処表と、Claude Code・Ollama・Streamlitの公式ドキュメントで自己解決する前提です。この条件を飲めるなら、内製は現実的な選択肢になります。

9. 始め方

必要なものは、Python 3.10〜3.12、Ollama(ollama pull gemma3:4b と ollama pull nomic-embed-text)、VS Code、Node.js / Git、そしてClaude Codeです。まずはパターンA(参照用コードをそのまま動かす。15〜30分)でアプリを触ってから、パターンBで作り変えるのが失敗しにくい順番です。

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