1. 「動いた」はゴールの3分の1
社内ツールの内製でよくある光景です。詳しい社員が週末に作って、月曜に「動きました」と見せる。みんな喜ぶ。でも3か月後、そのツールは使われていない。理由を聞くと「たまに変な動きをする」「使い方がわからない人がいる」「作った人が忙しくて直せない」。
ツールの価値は「動く」だけでは決まりません。「ちゃんと動くことを検証してある」と「誰でも使えるように配ってある」が揃って初めて、業務に定着します。この記事では、この3つを「作る」「検証する」「配る」と呼び、それぞれの工数と、Claude Code のプロンプト3本で揃える方法を書きます。
2. 外注の見積に何が入っているか
社内資料検索と音声議事録ができるAIツールを外部に開発委託すると、見積は80万円から300万円の幅になります。内訳を分解すると、こうなります。
| 工程 | 内容 | 目安 |
|---|---|---|
| 要件定義・設計 | 業務ヒアリング、画面設計、データ設計 | 全体の2〜3割 |
| 実装 | 画面、検索、音声認識、出力 | 全体の3〜4割 |
| テスト | シナリオ設計、実施、証跡作成、不具合修正 | 30万〜100万円(単体で外注した場合) |
| マニュアル | 操作手順書、スクショ、動画 | 10万〜50万円(単体で外注した場合) |
テストとマニュアルだけで40万円から150万円。「作る」以外の工程が見積の半分近くを占めることも珍しくありません。外注が高いのは、この2つを人手でやっているからです。
3. 自作が終わらない本当の理由
自作の場合、「作る」は意外と終わります。Streamlit と Ollama を使えば、検索と対話の画面は数日で動きます。終わらないのは「検証する」と「配る」です。
- テストは、手作業で画面をポチポチ確認して半日。証跡を残すためにスクショを撮って貼ってもう半日。しかも改修のたびにやり直し
- マニュアルは、スクショを撮って、赤枠を付けて、説明を書いて1日。画面が変わるたびに古くなる
- どちらも「本業の合間」にやるので、永遠に後回しになる
結果として、「作ったけど検証していない」「作ったけどマニュアルがない」ツールが社内に増えていきます。これが「自作は終わらない」の正体です。
4. 解き方:作る・検証する・配るをプロンプト3本で揃える
BOOTHで販売している「完全ローカルAI業務アシスタント構築キット」は、この3工程をそれぞれ1本のプロンプトにしています。Claude Code に順番に貼るだけです。
| # | プロンプト | 出来上がるもの | 所要時間の目安 |
|---|---|---|---|
| ① | tasks/01_企業向け_ローカルAI構築キット.md | 社外にデータを出さないローカルAI業務アシスタント(社内資料のRAG検索、音声議事録、Word/Excel/PowerPoint出力) | 20〜50分 |
| ② | tasks/02_E2Eテスト自動化_自動バグ修正プロンプト.md | Playwright のE2Eテスト8シナリオ、自動バグ修正、フルHD録画、赤枠スクショ、テストレポート | 30分〜2時間 |
| ③ | tasks/03_操作マニュアル自動生成プロンプト_動画スクショ付き.md | フルHD操作動画、赤枠付き連番スクショ、Markdown の操作マニュアル、架空ダミーデータ | 10〜30分 |
所要時間はマシンスペック、導入モデル、AIの試行回数で大きく変わります。それでも、人手でテストとマニュアルを作る「半日から1日ずつ」とは桁が違います。

5. 実物①:8シナリオ全件PASSのテストレポート
2本目のプロンプトを実機で実行した結果です。8つのテストシナリオ(起動とセキュリティ設定、業務フォルダ管理、資料登録と全選択・全解除、旧Office形式の混入、プロンプト管理、チャットと出典、エクスポート、音声議事録タブ)を実行し、8項目中8項目PASS、失敗0で完了しました。

注目すべきは「自動修正されたバグ数5」です。テスト中に見つかった5件のバグ(「全選択」ボタンが効かない、旧形式ファイルの警告が消える、プロンプトが切り替わらない、ログを汚す警告の二重管理2件)を、Claude Code 自身がコードを修正して全件PASSまで回しています。人手なら「再現しない」で止まる種類のバグです。証跡の全体像は {T1}、バグの中身は {T2} で解説しています。
6. 実物②:12章の操作マニュアルと12分の操作動画
3本目のプロンプトを実機で実行すると、13分08秒で次が揃いました。
- フルHD(1920×1080)の操作動画 12分06秒
- 操作対象を赤枠で示した連番スクショ22カット(PNG と JPG)
- 全12章+付録の Markdown マニュアル(スクショ埋め込み済み)
- 架空のダミー資料6件(就業規則PDF、売上CSV、顧客別実績Excel、商談メモ、会議音声など)


マニュアルはアプリを実際に操作しながら生成されるので、画面と説明がずれません。改修したら再実行するだけで最新版になります。ダミーデータは「株式会社ダミー商事」「架空太郎」のような実在しない名称で自動生成されるため、実在の情報が混入しません。
7. 費用と時間の比較
| 方法 | 費用 | 時間 | テストとマニュアル |
|---|---|---|---|
| 外部開発委託 | 80万〜300万円 | 数週間〜数か月 | 見積に含まれる(単体で30万〜100万円、10万〜50万円) |
| 社内エンジニアの自力構築 | 40〜120時間(20〜60万円相当) | 本業の合間 | 後回しになりやすい |
| 構築キット | ¥49,800(税込・買い切り) | プロンプト実行で数時間 | プロンプト②③に含まれる |
キットの価格は、同等システムの外注費の約20分の1から60分の1です。購入企業内は人数無制限で、商用利用もできます。ただし、キットの実行には Claude Code(Anthropic アカウントと利用契約)、Node.js、Python 3.11、Ollama の環境が別途必要です。
8. 「土台」として使うときの現実的な進め方
このキットは完成品ではなく、スターターキットです。自社のツールに当てはめるときの現実的な進め方を書いておきます。
- まず参照用コードをそのまま動かして、何が出来上がるかを体験する(
使い方.mdの「パターンB」) - 次にプロンプト①を自社の業務フォルダ名や対応形式に合わせて書き換え、構築する
- プロンプト②のテストシナリオを自社の画面に合わせて差し替え、テストを回す
- プロンプト③のシナリオと章構成を自社向けに調整し、マニュアルを生成する
使い方.md には「自社適用時の書き換え対応表」があり、どのファイルのどこを書き換えるかが一覧になっています。人的サポートはないので、エラーが出たらメッセージ全文を Claude Code に貼って「修正して」と伝えるのが最短です。30項目超のトラブル対処も収録されています。
9. まとめとキットの入手先
- ツールの価値は「作る」「検証する」「配る」が揃って決まる。外注が高いのも、自作が終わらないのも、後の2つが人手だから
- プロンプト3本で、構築、8シナリオのE2Eテストと自動バグ修正、12章のマニュアルと操作動画が揃う
- 実機の出力(テストレポート、マニュアル)がキットに同梱され、買う前に成果物のレベルを確認できる
「誰もテストとマニュアルを書かない問題」を現場の視点で書いたストーリーは note の {S3} にあります。キットの全体像は総合解説記事をご覧ください。
→ 総合解説記事: {LP_URL}
キットは BOOTH で販売しています。価格 ¥49,800(税込・買い切り)、購入企業内は人数無制限、商用利用可、人的サポートなしです。
→ BOOTH 商品ページ: https://ai-beginner-navi.booth.pm/items/8937710


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